四次元空間の囚

今日はオカルト系小説を紹介するヨ。



妖怪博士ジョン・サイレンス
アルジャノン ブラックウッド (著)　/　 角川ホラー文庫


10年くらい前、角川ホラー文庫が出来て間もない頃にわさわさ出版されたもののひとつ。
確か、荒俣先生のシムフースイのシリーズと同期だったと思いますよ。

神秘学や心霊現象に精通した医師「ジョンサイレンス博士」の活躍が６編収められております。

おもろいです。
ジャンルはホラーなんでしょうが、日本のものとはまた違った湿っぽさがあります。
なんちゅうかイギリスっぽいです。
ものすごく心理的な要素が多いので、ゲゲゲ系な派手さは無いのですが、
情緒的なものだけではなく理知的な部分も多いので、ＳＦに近い味もあります。
それは博士の一貫した冷静さにあるのかもしれませんが。
なんせ武器は己の経験と知識のみ！
地味ーーー！
だがそれが渋い!!
とりあえずこれ読むと「宇宙のことを知るには天文学や物理学より数学だ！」とか思います。

すでに絶版になっているらしいので、
古本屋かオークション等で入手してください。
角川ホラー文庫版で500円前後だと思います。

↓収録作品
いにしえの魔術　…　前世の記憶に捕らわれた男の話。ネコ有り。
霊魂の侵略者　…　ラリった作家が呼び寄せてしまったものとは？
炎魔　　　　　…　幽霊屋敷！
邪悪なる祈り　…　学生時代に過ごした寄宿舎。懐かしいはずが…
犬のキャンプ　…　無人島！
四次元空間の囚　…　数学を極めたあまり４次元空間の虜になった男の話。


個人的には(1)、(4)、(6)がおすすめです。
ストーリーがあるというよりは「世界」があります。

作者のブラックウッドはラヴクラフトにも影響を与えたエライ人です。
読んでソンなし!!


昨日しょこたん見ようとデジスタ見たのですが、
みんな絶賛してた「亀に乗っかった世界に戦闘機で近づいてく」って、
うる星やつらの映画じゃねえのか？
そのあとすぐに押井守を紹介しといて何言ってんのさ？


次回は再びマンガを紹介するよ。

dwdw